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校務支援システムとは?どんな機能が活用できるのか解説します
校務支援システムとは、教員が行う業務を効率化できるシステムです。導入を検討している学校によって求められる機能が違うためどのような機能があるのか、システムを導入するにあたってのメリットや導入ポイントがあるのかを知ることが大切です。本記事では、校務支援システムにはどのような機能があるのか、導入するメリットや導入ポイントについて説明します。
校務支援システムとは?
校務支援システムとは、教員一人一人が請け負っている数多くの業務にかかる負担を軽減しつつ、児童や生徒に必要な指導を効率良く行えるように活用されるシステムです。
教員一人一人が請け負う業務量は非常に多く、それだけ業務負担も非常に大きいものになっています。そこで校務支援システムを導入することによって校務に関する情報をシステムに集約させて共有できるため、効率良く業務をこなすことができます。
校務支援システムにはどんな機能がある?
校務支援システムの機能は、以下の通りです。
- 校務支援システムの機能
-
- 学籍管理
- 出欠管理
- 成績管理
- 保健管理
- グループウェア
それでは、校務支援システムの機能について説明しましょう。
学籍管理
学籍管理とは、学校に通う全児童や生徒の基本的な情報を一元管理する機能です。学籍管理では、以下のような機能が活用できます。
- 学籍管理の機能
-
- 児童や生徒の氏名や住所等の基本情報、その保護者の情報管理
- 転出・退学、転入・編入、進級・進学・卒業の処理
- 学級名簿等の名簿作成
これにより、児童や生徒の情報を手軽に2次、3次利用することが可能になり、毎年の名簿作成や転記する時間や労力を大幅に削減できるようになります。
出欠管理
出欠管理とは、児童や生徒の日々の出欠を管理する機能です。 例えば出欠情報の入力や長期欠席者の管理、出席簿の印刷、統計処理などが可能です。 これにより、統計処理が自動化されるので分析業務に多くの時間を割けるようになる他、長期出席者向けの児童や生徒を把握することによって早期対策ができるようになります。
通知表や指導要録への自動反映もされるため、手作業による時間や労力が削減できます。
成績管理
成績管理とは、児童や生徒の成績処理を行う機能であり、通知表や指導要録、調査書作成と連携して作成されることがあります。
成績管理では、以下のような機能が活用できます。
- 成績管理の機能
-
- 教科の観点の設定
- テスト結果入力による観点別評価や評定評価の自動算出
- 成績一覧表・通知表の作成
- 指導要録の作成・管理
- 指導要録・調査書・成績表・成績一覧表等の帳票作成
これにより、集計作業時間の大幅な削減が実現され、個々の児童や生徒がどんなことでつまづいているのかが分析できます。また、クラス全体理解状況を把握し、指導改善に役立てることで児童や生徒の学力向上が期待できるでしょう。
保健管理
保健管理とは、児童や生徒の成長と健康状態を管理する機能です。保健管理では、以下のような機能が活用できます。
- 保健管理の機能
-
- 健康診断結果の登録・集計処理
- 日々の健康観察の管理
- 保健室の来室入力や保険日誌の作成
- インフルエンザ発生情報等の共有
これにより、集計処理や書類、治療勧告書、報告資料等の作成業務の負担を軽減することができます。
グループウェア
グループウェアとは、教員間で様々な情報を共有できる機能です。グループウェアでは、以下のような機能が活用できます。
- グループウェアの機能
-
- 周知事項や連絡事項等の情報共有
- 学校行事や個人予定の登録
- 掲示板、回覧による情報共有、メール等による連絡等
- 全ての文書を教員間で共有
- 各種申請・報告、公文書目録管理
- 教育委員会との文書発送受理・アンケート
- 備品・設備の予約
これにより、職員朝礼や会議・打合せの回数を削減することができます。教員間で様々な情報が共有されているので連絡や報告業務の効率化が図れるのがポイントです。 文書の共有化で他の教員が2次利用することもできますし、文書の統一やペーパーレス化が実現できることから印刷コストも削減できます。
校務支援システムを導入するメリットとは?
校務支援システムを導入するメリットは、以下の通りです。
- 校務支援システムのメリット
-
- 教員の業務負担を軽減する
- 自治体内で校務が統一化できる
- 校務の情報化によるコスト削減
- セキュリティ対策になる
それでは、校務支援システムを導入するメリットについて説明しましょう。
教員の業務負担を軽減する
校務支援システムによって様々な業務の短縮化、削減、効率化などが実現されるので教員の業務負担を軽減してくれるのが大きなメリットです。
業務効率化によって業務負担が減り、時間的な余裕も生まれやすくなります。また積極的に情報共有ができるようになるので、教育の質が向上しやすくなるでしょう。
校務で取り扱うデータが一元管理したり引用したりできることから、作業負担の軽減、作業時間短縮、業務ミスの軽減も実現します。
自治体内で校務が統一化できる
学校独自の方法で業務を行っている場合、同じ自治体の学校に異動すると今までやったことがない業務方法を一から覚えることになる可能性があります。
そこで校務支援システムを導入することにより、自治体内で校務が統一化できるのがメリットです。
校務が統一化されることで異動先で不要な業務負担がなくなるため、スムーズに業務ができます。
校務の情報化によるコスト削減
校務支援システムを導入することにより、教員が行う校務が情報化されるので大幅なコスト削減が見込めるでしょう。
例えば今まで紙の会議資料を教員分作成する場合、その分の紙の用意や印刷、ホチキス止め、教員に配布する手間などがかかるため、多くのコストがかかってしまいます。
しかし校務の情報化によってグループウェアから各自で会議資料をダウンロードできるようにできるのがポイントです。
これにより、紙の用意や印刷、ホチキス止め、教員に配布する手間などのコストが一切かからなくなるため、コスト削減が実現できます。
セキュリティ対策になる
校務を行う際に重要なのは、情報漏洩しないように厳重なセキュリティ対策を行うことです。
指導要録や成績表、テストの解答用紙など、校務で取り扱う書類は機密文書と言っても差し支えないものばかりです。
そこで校務支援システムを導入することで、セキュリティ対策が厳重に行われているサーバーで重要なデータを保管できるようになります。アクセス権限も設定できるため、限られた人しか閲覧できないようにできます。
校務支援システムの導入ポイント
校務支援システムの導入ポイントは、以下の通りです。
- 導入のポイント
-
- 目的を明確にする
- スケジュール管理を徹底する
- 日常的な業務を見直す
それでは、校務支援システムの導入ポイントについて説明しましょう。
目的を明確にする
校務支援システムを導入する時は、どんな目的で導入するのか明確にすることが大切です。
教員の業務効率化が図れるのがメリットですが、校務には教員、職員、管理職で行う業務が違うのがポイントです。校務支援システムは様々な種類があるので、どの校務をどこまでカバーしているのかを比較する必要性があります。
学籍管理や保険管理、グループウェアなど、それぞれの機能に特化したシステムがあるため、どんな目的でシステムを導入したいのか明確にしましょう。
スケジュール管理を徹底する
校務支援システムを導入する際に気を付けたいのが、導入したらすぐに活用できるわけではないことです。
どんなカスタマイズをするかにもよりますが、発注から本格的に稼働するまで数ヶ月~半年以上かかることも珍しくありません。
システムの仕様の確認やテスト運用などを行う必要性がありますし、何より教員がシステムを使いこなせるようにならなければなりません。
このことから、スケジュール管理を徹底する必要性があるでしょう。
日常的な業務を見直す
校務支援システムを導入する時は、日常的に行っている業務内容を見直すチャンスでもあります。
いつも行っている業務を見直してみると、不要な業務や無駄な作業がある可能性があるでしょう。
業務にシステムを合わせようとするのではなく、システムに合わせて業務を合わせていくことで業務内容を見直すチャンスが生まれます。
まとめ
校務支援システムには教員の業務負担を軽くし、業務時間短縮による作業ミス軽減など、校務の業務効率化を実現します。
様々な種類があるので校務支援システムの導入を検討しているなら、導入する目的を明確にさせることが大切です。