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校務支援システムの課題とは?失敗しない解決策とおすすめの校務支援システム
「高価なシステムを導入したのに、現場で使われず形骸化している」「手書き業務に慣れたベテラン教員から反発があって進まない」「操作が複雑で、かえって業務が増えた気がする」
このような悩みを抱えていませんか?校務支援システムは教職員の負担軽減に不可欠なツールですが、その導入や運用には多くの学校が課題を抱えています。
本記事では、校務支援システム導入における3つの大きな課題とその根本原因を深掘りし、明日から実践できる具体的な解決策を解説します。さらに、導入で失敗しないための選定ステップや、課題解決に繋がるおすすめのシステムも紹介します。
この記事を最後まで読めば、自校が抱える課題の正体がわかり、システムを最大限に活用するための具体的な次の一手が見つかるはずです。
校務支援システムとは?
校務支援システムは、教育機関で扱うデータを電子化して一元化できるツールのことです。「手書き」や「手作業」が多い業務を効率化できるため、教職員の負担を軽減できます。教務支援システムを通じて、教員同士の情報共有が円滑になるため、迅速で適切な対応が取れることもメリットです。
また、生徒の学力をすぐに把握できるため、成績変化に応じた細かな指導がしやすくなります。校務支援システムを導入することで、教員が生徒と接する時間が増え、授業の質の向上や学習のサポートを強化できるでしょう。
校務支援システムの機能
校務支援システムには、さまざまな機能が搭載されています。システムによって機能の呼び方や機能の有無に違いはありますが、わかりやすく操作しやすいシステムが増えています。
校務支援システムの機能の代表例は以下のとおりです。
- 機能の例
-
- 学籍管理
- 出欠管理
- 成績管理
- 保健管理
- グループウェア など
機能の詳細については以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:校務支援システムとは?どんな機能が活用できるのか解説します|校務支援システム徹底比較ガイド
校務支援システムが抱える課題とその根本原因
校務支援システムの課題は以下のとおりです。
多くの学校で校務支援システムが導入されていますが、なぜかうまく活用しきれないという声が後を絶ちません。ここでは、多くの学校が直面する3つの大きな課題と、その裏にある根本原因を探ります。
ペーパーレス化が進まず、システムを使いこなせない
システムを導入したにもかかわらず、通知表の所見は手書きの下書きから転記、会議資料は紙で印刷、といった運用が続いていませんか?これは単に「慣れ」だけの問題ではありません。
- 根本原因
-
- 成功体験の不足と変化への抵抗:「今までのやり方で問題なかった」という思い込みや、新しい操作を覚えることへの心理的負担が、変化への強い抵抗感を生み出しています。
- 導入時の研修不足:システム全体の機能やメリットを理解する機会が不十分で、「自分の業務のどこが楽になるのか」がイメージできていないケースが多く見られます。
操作性が悪く、データが連携できず二度手間に
「操作が直感的でなく、どこに何の機能があるかわかりにくい」「学習支援ツールと校務支援システムが別々で、生徒の出欠情報を手動で再入力している」といった不満もよく聞かれます。
- 根本原因
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- システムの分断(データサイロ):文部科学省の調査(令和4年度)によると、統合型校務支援システムの整備率は81.1%ですが、そのうち約半数がインターネットに接続されていない「校内LAN接続型」です。これにより、他のクラウドサービスとのデータ連携が難しく、情報の分断が起きています。
- 現場のニーズとの不一致:システム選定時に、管理職や一部の担当者だけで決定し、実際に毎日使う教員の意見が反映されていないため、現場の業務フローに合わないシステムが導入されてしまうことがあります。
参照:文部科学省「令和4年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(概要)」
導入・運用コストが高く、予算が確保できない
「導入したいが予算の確保が難しい」「帳票のカスタマイズに都度追加費用がかかり、思うように改修できない」という費用面の課題も深刻です。
- 根本原因
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- 費用対効果の不明瞭さ:システム導入によって「どれだけ時間が削減され、教育の質が向上するのか」を具体的に示せないため、予算執行の優先順位が低くなりがちです。
- パッケージとカスタマイズの罠:安価なパッケージ製品を導入したものの、自校の運用に合わせるためのカスタマイズ費用がかさみ、結果的に高額になってしまうケースがあります。
参照:新たな校務システムの導入を検討している教員は9割以上!校務システムに求めることとは | システックITソリューション株式会社のプレスリリース
校務支援システム導入で失敗する典型パターン
課題を解決しようとシステムを導入・リプレイスしても、失敗に終わることがあります。よくある失敗パターンを知り、同じ轍を踏まないようにしましょう。
-
- 多機能・高機能すぎるシステムを選んでしまう:「大は小を兼ねる」と多機能なシステムを選んだ結果、ほとんどの教員が基本的な機能しか使わず、高いコストが無駄になる。
- データ移行の計画が甘い:旧システムやExcelからのデータ移行に想定以上の時間と手間がかかり、新学期のスタートに間に合わなくなる。
- 導入後のサポート体制を確認しない:導入したら後は自力で、というベンダーを選んでしまい、トラブル発生時や活用方法の相談ができず、システムが形骸化する。
校務支援システムの課題の解決方法
校務支援システムの課題の解決方法は以下のとおりです。
自校にあったシステムを選択する
校務支援システムを導入する際は、自校に合ったシステムを導入することが重要です。一般的に、校務支援システムは自治体事例をベースにパッケージ化されています。標準的な機能が搭載されているパッケージを選ぶことも一つの手段です。
オーダーメイドで導入する場合と比較すると自由度は減りますが、ニーズに合わない箇所は、後からカスタマイズできます。ただし、カスタマイズが多いとオーダーメイドよりもコストが高くなるケースがあるため注意が必要です。
一方で「導入初年度の保守費用が無料」や「仕様変更の追加料金なし」などのサービスを導入しているメーカーもあります。
サービスを選ぶ際は、導入前に自校に必要なシステムを洗い出しておくことが重要です。
サポート体制が万全で迅速な対応をしてくれるサービスを選択する
トラブル発生時などに迅速な対応をしてくれるサービスを選ぶことも重要です。たとえば、ヘルプデスクに問い合わせた際、リモートで接続して画面共有をしながら対応してくれるサービスも存在します。画面を共有しながらの対応となるため、伝達ミスや手間を省き、スムーズな対応が期待できます。
また、研修サポートが充実しているサービスを視野に入れてもよいでしょう。学校に訪問して直接指導してくれたり、リモートで説明会を実施してくれたりと、サービスによって研修サポートの方法はさまざまです。ただし、別途料金が発生したり、研修サポート自体を実施していないサービスもあるため注意が必要です。
教職員のITリテラシーの向上を目指す
教職員のITリテラシーの向上を目指すことも大切です。一つの手段として、ICT支援員を設置する方法があります。ICT支援員とは、利用者を訪問し直接利活用を支援してくれる人のことです。
現代、多くの企業が業種に関わらずデジタル化を進めているため、パソコンやタブレットなどのデジタル機器を使いこなせないと、不便なシーンが多くなっています。教職現場でもデジタル化が進んでいくことが予想されるため、早めに対策しておくことが大切です。
おすすめの校務支援システム3選
おすすめの校務支援システムの3選を紹介します。
Major School System
Major School Systemは、システックITソリューション株式会社が提供している校務支援システムで、以下のような特色があります。
- 特徴
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- 柔軟性の高いカスタマイズが可能
- Excelとの連携機能を搭載
- シンプルな操作性
- 3分割の納品による機能の調整と運用指導(無償)
- 専属エンジニアによる即日対応
Major School Systemは、2024年3月時点で全国116校の導入実績を誇ります。「導入数=開発実績数」なので、パッケージ化しているシステムを含めると、導入実績は全国トップクラスです。
参考:Major School System|システックITソリューション株式会社
School Engine

引用:株式会社システムディ
School Engineは、株式会社システムディが提供する校務支援システムで、以下のような特色があります。
- 特徴
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- 定額かつ低額の「月額定額料金」で利用可能
- クラウドサービスのため導入時にサーバーが不要
- セキュリティ管理が万全
- データの活用や分析がしやすい
- 校務情報を保護者に直接配信できる
School Engineは、システム導入時の初期費用や維持管理コストを削減できる点が最大の特徴です。教職員の負担の軽減だけではなく、運営コストの低減を期待できます。
参考:校務支援システム『School Engine』|株式会社システムディ
スクールマスターZeus
スクールマスターZeusは、ウェルダンシステム会社が提供している校務支援システムで、以下のような特色があります。
- 特徴
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- 校務を楽にする機能を多数搭載
- 元教員のSEが現場の声を反映しシステムを構築
- 万全なセキュリティ対策
- 私立の学校に特化したシステムに柔軟に対応
2021年のアンケートによると、スクールマスターZeusは「顧客満足度」「使いやすさ」「わかりやすさ」の部門で1位を獲得しています。
まとめ
教職員の業務の負担を減らすためにも、自校に合った校務支援システムを導入することが重要です。学校ごとに課題は残っているものの、校務支援システムを一度使うと「導入前には戻れない」「校務支援システムを導入していない学校には異動したくない」などの教職員の意見も多く聞かれます。
大切なことは、自校の課題を一つずつ解決していくことです。自校に必要なシステムを洗い出し、適切なサービスを選びましょう。
当サイトではおすすめの校務支援システムを紹介しているので、ぜひ校務支援システムを選ぶ際の参考にしてください。
校務支援システム
比較表
「機能」 「サポート」 「料金」
について、オススメの校務支援システム5社をピックアップしてまとめました!
気になるシステムがあれば、ぜひ公式HPからチェックしてみてください。
| 基本情報 | Major School System | スクールマスターZeus | e-教務V3 | スクールエンジン | BLEND | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| システックITソリューション 株式会社 |
ウェルダンシステム株式会社 | 株式会社エフワン | 株式会社システムディ | モチベーションワークス 株式会社 |
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公式サイトへ |
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| 特徴 | 完全カスタマイズにて個別対応!3分割納品で操作性を確認できる。導入初年度は無償サポート! | 誰でも扱える見やすいデザイン。最小限の手間で最大限の仕上がり。 | 最小限のクリック数で使える優れた操作性パッケージ型で素早い導入。 | 自治体や教育委員会を中心とした、各校への広域導入と一括管理を実現。 | サブスクリプション型の料金設定!フルクラウドで常に最新型へアップデート。 | |
| システムのカスタマイズ | 完全カスタマイズ型 | パッケージ型 ※別途見積りで拡張可能 |
パッケージ型 | パッケージ型 | ※エンタープライズプランのみ | |
| 機 能 |
出席管理 | |||||
| 学籍情報管理 | ||||||
| 保護者連携機能 | 記載なし | |||||
| サ ポ ー ト |
即日対応 | 専属エンジニアによる継続サポート 即日対応可能 |
ヘルプデスクで即日確認 | ヘルプデスクで即日確認 | 緊急時のみサポートチームが 即日確認 |
記載なし |
| 納品までの システム拡張 |
無料対応 | ※別途見積り | カスタマイズ不可 | カスタマイズ不可 | 記載なし | |
| 導入までの 運用研修 |
3回 3分割の納品で 現地にて直接報告、運用の指導 ※無償 |
リモートや訪問で説明会を実施 ※無償 |
2回 一般職員向け説明会 管理者向け説明会 ※無償 |
各種研修あり ※別途7万〜10万 |
記載なし | |
| 料金 | 5年間の 平均推測総額※ |
716万円 524万円+48万円×4年 |
記載なし | 記載なし | 404万円+ サーバー・通信設備 ・サポート費用 44万円 +72万円×5年 |
1440万円 3600円×800名×5年 |
| 年間保守費用 | 48万円 ※導入後1年間は 保守費0円&無償で仕様変更可 |
記載なし | 記載なし | 72万円 | 3,600円/生徒1人 | |
| 初期費用 | 高校・一貫校: 360~1093万円 ※5年で分割払いも可能 ※直近3年間における初期費用 |
記載なし | 記載なし | 小中高:44万円 | 無し | |
| 導入校の例 | 筑波大学附属駒場中高等学校 早稲田中学校・高等学校 東京大学教育学部附属中等教育学校 明誠学院高等学校 関西大倉中学校・高等学校 その他多数 |
堀越高等学校 暁星小学校 成蹊小学校 浦和学院高等学校 白百合学園小学校 その他多数 |
記載なし | 記載なし | 開志学園高等学校 聖徳学園中学校高等学校 その他多数 |
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| 基本情報 | Major School System | スクールマスターZeus | e-教務V3 | スクールエンジン | BLEND | |
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