更新日: 2026年08月21日

ツムギノとは?機能や料金、評判、導入事例と選び方を解説

学校では、欠席連絡はアプリ、成績処理は校内システム、探究学習の記録は別のクラウドと、情報がいくつもの場所に分かれがちです。ツムギノは、これらを一つにつなぐテクマトリックスのクラウド型校務支援システムです。参考価格は1人当たり月額税抜500円。機能や料金、導入事例、保護者向けアプリの評判まで知ることで、自校に合うサービスかを具体的にイメージできます。

すでに学校から登録案内を受けている場合は、所属校が配布した資料を先に確認してください。学校コードやパスワードの問い合わせ先は、学校や自治体によって異なります。

ツムギノとは

ツムギノの3つの領域

ツムギノは、保護者が欠席連絡に使うアプリとして目にすることが多いサービスです。ただ、学校側では成績や出欠、保健、帳票の管理にも使われます。さらに、児童生徒の活動記録や探究学習の振り返りまで扱えるため、保護者連絡アプリだけでは説明しきれません。校務、家庭との連絡、学びの記録を一つにつなぐサービスと考えると、全体像をつかみやすくなります。

提供会社や料金、対応環境など、基本情報は次のとおりです。

項目 内容
サービス名 ツムギノ
提供会社 テクマトリックス株式会社
提供開始 2021年4月1日
提供形態 クラウド型、SaaS型
主な利用者 教職員、児童生徒、保護者、学校関係者
主な領域 校務支援、学校連絡、学習記録
対応環境 Windows、ChromeOS、iOS、Android
参考価格 初期50万円から、1人当たり月額税抜500円
導入期間 3か月から1年が目安
導入実績 自治体、国立大学附属校、私立校の導入事例を公開

表の価格と導入期間は、公開情報にある参考値です。基本利用料やデータ移行、帳票設定の内容によって、実際の金額とスケジュールは変わります。導入校数は公表されていません。実績の規模を知りたい場合は、自校と同じ校種や規模の導入例があるかを問い合わせるのが確実です。

校務支援だけでなく、保護者連絡や学びの記録まで扱う

ツムギノは、テクマトリックスの製品ページで、スクールコミュニケーションプラットフォームと校務支援システムを組み合わせたサービスと紹介されています。教職員向けの校務機能に加え、児童生徒や保護者も、それぞれの画面から同じ情報基盤を利用します。

クラウド型とは、学校内に専用サーバーを置かず、インターネット経由で利用する仕組みです。SaaSは、事業者が管理するソフトウェアを月額や年額で利用する提供形態を指します。学校側で機器を更新したり、ソフトを保守したりする負担を減らしやすい一方、回線が不安定なときにどう業務を続けるかは、導入前に決めておきます。

教育DXサービスマップによると、Windows、Chromebook、iPad、Android端末に対応し、導入期間は学校や自治体の規模によって3か月から1年が目安です。幅広い端末で使えるとはいえ、実際の校内回線と認証環境でログインや画面表示まで試しておけば、導入後の接続トラブルを減らせます。

出欠から学びの振り返りまで、子どもごとに情報をつなぐ

学校の一日を例にすると、ツムギノの役割がイメージしやすくなります。朝は保護者から届いた欠席連絡を教職員が確認し、授業や探究活動では児童生徒が振り返りを残します。学期末には、日々の出欠や成績を帳票へ反映します。別々の場面で生まれた情報が、子どもごとにつながっていく仕組みです。

もちろん、全員が同じ情報を見られるわけではありません。担任、養護教諭、事務職員、保護者、児童生徒では、使う機能も閲覧できる範囲も異なります。導入時には、誰がどの情報を見て、どこまで編集できるのかを役割ごとに決めます。

会計、入試、進路、教材配信などは、別のサービスを残す学校もあるでしょう。すべてをツムギノへ移すことより、情報が重複している業務や、連携すると負担が減る業務からまとめる方が現実的です。

ベネッセ校務クラウドとは別のサービス

テクマトリックスとベネッセコーポレーションはEdTech分野で提携しており、ベネッセ校務クラウドはツムギノを基盤に、高校の校務ニーズに合わせた調整を加えたサービスです。提供は2025年4月に始まりました。

基盤は共通していますが、同じ製品ではありません。機能や契約窓口、料金、他サービスとの連携、サポート条件が異なる可能性があります。高校や中高一貫校では、両方の資料を取り寄せ、成績処理や履修管理を実際の運用に当てはめて比べると違いが分かります。

ツムギノの主な機能

ツムギノには、教職員向けの校務機能だけでなく、保護者連絡や児童生徒の活動記録もあります。誰が何に使うのかを先に押さえると、公式サイトに並ぶ機能名も日々の業務と結び付けやすくなります。

ツムギノの利用者構成図

利用者 主な機能 主な利用場面
教職員 学籍、出欠、成績、保健、日誌、週案、帳票 日常の校務、学期末処理、年度更新
管理者 権限、アカウント、施設、新年度準備 組織と利用者の管理
児童生徒 活動記録、プロジェクト、マイページ 探究活動、振り返り、学びの蓄積
保護者 出欠連絡、掲示板、アンケート、チャンネル 欠席連絡、お知らせ確認、学校とのやり取り

 

教職員の校務を支える機能

教職員が使う機能には、学籍、出欠、成績、保健、指導記録のほか、学校日誌、保健日誌、週案、時数管理、文書管理、施設管理、新年度準備などがあります。教育DXサービスマップには、指導要録の電子承認と電子保存にも対応すると記載されています。

たとえば、成績を表計算ソフトで集計した後、別の校務システムへ入力し直している学校なら、データ取込や帳票連携によって転記を減らせる可能性があります。ただし、独自の評定計算や追試、単位認定、コース別帳票まで標準機能で再現できるかは、学校ごとに異なります。

製品資料に機能名が載っているだけでは、実際の使い勝手までは分かりません。現在使っている画面や帳票をデモに持ち込み、同じ処理が何回の操作で終わるかを試すと、現場の負担が見えます。私立校や中高一貫校では、通知表や成績会議資料の追加設定が必要になりやすいため、対応範囲と費用まで聞いておけば、見積もり後の想定外を減らせます。

保護者との連絡を一つにまとめる機能

保護者はスマートフォンから欠席、遅刻、早退を連絡し、学校便りや配布物を確認できます。アンケートへの回答や、教職員とのチャンネルでのやり取りにも対応しています。朝の電話対応が減り、連絡の履歴も残るため、学校と家庭の双方が後から内容を確かめやすくなります。

北陸高等学校では、複数の媒体に分かれていた学校からの配信と、家庭からの申請を一つのアプリへまとめる目的でツムギノを導入しました。過去のお知らせをさかのぼって確認できるため、配布物を探す手間も減らせます。

ただ、保護者の登録が進まないままでは、アプリと紙、電話を並行して使う期間が長くなります。兄弟姉妹の表示、通知設定、機種変更、パスワード再設定、スマートフォンを使えない家庭への連絡方法まで決めておくと、導入後の混乱を抑えやすくなります。

児童生徒の活動や学びを残す機能

活動記録では、児童生徒が予定を確認し、その日の学びや活動を振り返ります。プロジェクト機能では、探究学習の企画から実施、振り返りまでを一続きで残せます。教職員や保護者のコメントも記録できるため、テストの点数だけでは見えにくい成長の過程を追いやすくなります。

蓄積した記録は、面談や所見作成、探究学習の振り返り、生徒自身の自己評価に使えます。反対に、何のために残すのかが曖昧なまま入力項目を増やすと、教職員と児童生徒の負担になりかねません。記録する場面と振り返る時期をセットで決めておけば、入力した情報を授業や面談に生かしやすくなります。

ツムギノの活動記録は、教材配信や自動採点を中心とする学習管理システムとは役割が異なります。授業で教材配信、課題提出、採点まで行いたい場合は、既存の学習サービスを残すのか、どのように連携するのかも考えておきます。

Google WorkspaceやMicrosoft 365との連携

ツムギノは、Google Workspace for Educationと連携できます。Googleアカウントによるシングルサインオン、Googleドライブへのファイル保存、Googleカレンダー、Google Classroomとの連携が案内されています。Microsoft 365アカウントによるシングルサインオンにも対応しています。

シングルサインオンとは、一度の認証で複数のサービスへ入れる仕組みです。さらに、OneRoster v1.2に基づく名簿CSVを学習eポータルへ連携できます。OneRosterは、名簿やクラス情報をサービス間で受け渡すための標準形式です。

ただし、連携の範囲は製品ごとに異なります。どの項目が自動で同期されるのか、CSVの取込が必要なのか、更新の頻度はどの程度か。エラー時の通知や初期設定費、問い合わせ先まで聞いておくと、導入後の手作業を想定しやすくなります。

ツムギノを導入すると、学校の業務はどう変わるか

情報をまとめる仕組み図

ツムギノの機能は多岐にわたりますが、導入効果は機能の数だけでは決まりません。現在の業務でどこに二重入力や情報の分散があるかによって、変わる部分も変わります。ここからは、学校の一日と学期末の仕事に当てはめて考えます。

朝の欠席連絡から学期末の成績処理まで、入力の重複を減らせる

朝の欠席電話を受けて出欠簿へ転記し、学期末には別の表へ集計する。成績は表計算ソフトで作り、校務システムへ入力し直す。このような業務では、同じ情報を扱う回数が増えるほど、手間も入力ミスも増えていきます。

保護者から届いた情報を出欠管理へ反映し、成績データを帳票へつなげられれば、電話、紙、表計算ソフト、校務システムを行き来する工程を減らせます。導入時に注目したいのは、使える機能の多さより、現在の二重入力を何か所なくせるかです。

教職員、保護者、児童生徒が必要な情報を探しやすくなる

学校からのお知らせ、欠席連絡、アンケート、活動記録が同じ環境にまとまると、ログイン先や保存場所を探す時間が減ります。保護者からの欠席連絡が出欠情報へつながれば、教職員が電話内容を聞き取り、再入力する作業も抑えられます。

ただし、配信しただけで相手に伝わるわけではありません。通知を受け取れる設定になっているか、未読を追えるか、緊急連絡だと分かる件名になっているか。学校側の配信ルールまで整えることで、初めて連絡手段の一本化が生きてきます。

学びの過程を面談や探究学習に生かせる

活動や振り返りが時系列で残ると、面談で具体的な出来事を振り返りやすくなります。児童生徒自身も、以前の考え方と現在の変化を見比べられます。教職員の所見や保護者との面談にも、成績だけでは拾えない材料が加わります。

一方で、記録を面談や評価に使わなければ、入力の手間だけが増えてしまいます。どの学年や教科で記録し、いつ誰が振り返るのかを決めておくと、学びの履歴が実際の指導につながります。

クラウド化でサーバー管理と場所の制約を減らせる

クラウド型では、学校が専用サーバーを持たないため、機器更新、無停電電源装置の管理、日々のバックアップといった作業を事業者側へ任せやすくなります。特定の部屋にある端末だけでなく、許可された端末から利用できるため、校務を行う場所の制約も減らせます。

その代わり、インターネット回線や認証基盤に問題が起きると、システムへ入れません。回線を二重化するか、欠席連絡や緊急連絡を別の方法でも受けられるようにするか。クラウド化を進めるなら、障害時の連絡方法も同時に決めておきます。

ツムギノの料金と導入までの流れ

導入を具体的に考え始めると、料金と準備期間が気になります。ツムギノは正式価格を一律に公開していませんが、予算の目安となる参考価格はあります。ただし、初期設定やデータ移行、研修がどこまで含まれるかによって、実際の費用は大きく変わります。

項目 公開されている内容 見積もりで聞いておきたいこと
初期費用 参考価格50万円から 構築、データ移行、研修の範囲
月額利用料 1人当たり税抜500円の参考価格 在校生徒数、対象機能、正式単価
基本利用料 あり 金額、学校数による違い
最低利用期間 1年間 更新、解約条件
導入期間 3か月から1年 データ量、帳票、研修、保護者登録
無料トライアル 別途相談 試せる機能、人数、期間

 

参考価格は初期50万円から、月額1人500円

ASPICの公開情報では、2025年8月27日時点の参考価格として、初期費用は50万円から、月額利用料は1人当たり税抜500円とされています。利用者数は在校生徒数が基準で、別に基本利用料があります。最低利用期間は1年間です。

月額500円は、すべての学校に共通する固定価格ではありません。利用する機能や学校数、生徒数、設定内容、サポート範囲によって正式額は変わります。教育DXサービスマップでは価格非公開とされているため、見積もりを取る際は最新の料金条件を確認してください。

見積もりで差が出やすいのはデータ移行、帳票、研修

初期費用の内訳を分けてもらうと、他社の見積もりと比べやすくなります。金額に差が出やすいのは、次の項目です。

  • 学校、学年、クラス、教職員などの初期登録
  • 既存データの調査と整形、テスト移行、本番移行
  • 独自帳票、成績計算、権限の設定
  • 管理者と一般教職員への研修
  • 保護者への登録案内、本稼働後の追加支援

見積額が低くても、データの整形や保護者からの問い合わせを学校側が多く担えば、担当者の負担は増えます。ベンダーへ支払う費用だけでなく、校内で必要になる作業時間も含めて比べると、実際の導入コストが見えやすくなります。

導入期間は3か月から1年が目安

教育DXサービスマップでは、導入までの期間は3か月から1年が目安です。学校規模だけでなく、移行するデータ量、独自帳票、外部連携、研修、保護者登録の準備によって幅が出ます。

一般的には、要件のすり合わせ、初期設定、テスト移行、操作確認、研修、保護者案内、本稼働の順に進みます。成績処理や年度更新の直前に切り替えると、十分に試せないまま本番を迎えかねません。繁忙期を避け、教職員と保護者が試せる期間を十分に取る方が安全です。

初年度だけでなく5年間の総額で比べる

校務支援システムは数年にわたって使うため、初期費用だけで比べると差を見誤ります。基本利用料、人数課金、オプション、データ移行、研修、サポート、生徒数の増減、料金改定、契約終了時のデータ出力まで含めて総額を出します。

各社へ伝える生徒数、利用機能、契約期間をそろえれば、見積もりを同じ土俵で比べられます。さらに、学校側が担う移行作業や問い合わせ対応の時間も加えると、導入後の負担まで想像しやすくなります。

ツムギノの導入事例からわかること

成果の数字だけを追うと、自校との違いを見落とします。導入前に何が負担だったのか、どの作業を変えたのかまで読むと、自校でも同じ効果が期待できるかを考えやすくなります。

学校 導入前の課題 導入後に公表された変化 事例を見るときのポイント
滝川第二中学校、高等学校 オンプレミス、成績の二重入力、電話と紙 成績処理時間を体感で約2割から3割削減 CSV取込への変更を含む一校の体感値
京都教育大学附属桃山小学校 複数アプリ、ID管理、情報分散 校務と家庭連絡の一元化を推進 作業時間などの数値は未公表
江戸川学園取手中学校、高等学校 属人化した校務システム、保守リスク 業務を洗い出してツムギノへ移行 既存業務の共有と関係者調整が前提

 

滝川第二中学校、高等学校では二重入力を見直した

滝川第二中学校、高等学校では、成績や出欠の情報が分かれ、成績入力のために特定の部屋のパソコンを使っていました。欠席連絡や配布物は電話と紙が中心で、校内サーバーの更新やバックアップも教職員の負担になっていました。

2023年の導入後は、各教員の端末から成績や出欠を扱い、成績データをCSVで取り込む運用へ変更しています。学校側の体感では、成績処理にかかる時間が約2割から3割減ったと紹介されています。

この数字には、ツムギノの導入だけでなく、二重入力をCSV取込へ変えた効果も含まれます。また、高校のコース制や細かな評価項目を合わせるには初年度の調整が必要で、運用が安定したのは2年目以降でした。現在どの工程を省けるのかまで照らし合わせると、同じ削減率を期待できるかが見えてきます。

京都教育大学附属桃山小学校では複数アプリを一つにまとめた

京都教育大学附属桃山小学校では、健康観察、アンケート、お知らせなどに複数のアプリを使っており、ID管理と情報の所在が複雑になっていました。ツムギノは、校務と家庭との連絡を一つにまとめ、教育活動を見えやすくするために導入されています。

複数のツールを減らし、情報の入口をそろえたい学校には参考になる事例です。ただし、作業時間や費用が何割減ったかは公表されていません。数値的な成果より、導入前の課題と目指した運用を読むのに向いています。

江戸川学園取手中学校、高等学校では属人化した運用を見直した

江戸川学園取手中学校、高等学校では、既存の校務システムが特定の担当者に依存し、将来の保守が課題になっていました。移行前に関係者との打ち合わせを重ね、現在の業務と必要な機能を洗い出したうえでツムギノへ切り替えています。

担当者しか分からない成績計算や帳票が残っていると、移行時に必要な処理が抜けるおそれがあります。製品を選ぶ前に、担当者の頭の中にある運用を資料へ落としておくことが、移行を滞らせない近道です。

導入事例は自校と条件が近いかを見る

導入事例を読むときは、校種、生徒数、既存システム、導入した機能、移行したデータ、独自帳票、研修、保護者登録、効果を測った時期を自校と比べます。条件が近い事例ほど、導入後の仕事の流れを想像しやすくなります。

削減率が示されている場合は、どの工程を変えた結果なのかにも注目します。すでに二重入力が少ない学校では、同じ数字にはならないかもしれません。導入効果は製品だけで決まるのではなく、業務の変え方によって大きく変わります

ツムギノの評判と口コミはどこまで参考になるか

ツムギノを検索すると、公式の導入事例には前向きな声が並び、アプリストアには厳しい評価も見つかります。両者が食い違って見えるのは、利用者と評価している機能が違うためです。どの口コミが何を表しているのかを分けて読むと、必要以上に評価へ引っ張られずに済みます。

評価対象 主に分かること 別に確かめたいこと
公式導入事例 校務の変化、移行背景、一元化の効果 全利用者の満足度、他社との比較
App Store 通知、ログイン、画面、欠席連絡の使いやすさ 成績、帳票、権限、年度更新
デモ、試行利用 自校の帳票、権限、操作との相性 長期運用、繁忙期の対応
提案書、契約書 料金、移行、SLA、サポート 教職員や保護者への定着度

 

公式事例では学校側の業務改善がわかる

公式事例からは、特定端末に縛られない校務環境、成績データの一元化、再入力や紙の削減、欠席電話の見直し、サーバー管理負担の軽減などが読み取れます。導入前の課題と導入後の変化がセットで載っているため、学校側の業務改善を知る資料として役立ちます。

ただし、提供会社が制作した成功事例です。導入後に残った課題や、全教職員、保護者の満足度、他製品との比較まで載っているとは限りません。導入校へ話を聞けるなら、初年度に苦労した点や、今も別の方法で続けている業務まで尋ねると実態に近づけます。

App Storeでは操作性への厳しい意見もある

2026年8月17日時点で、App Storeのツムギノには477件の評価があり、平均は5段階中1.3です。レビューでは、ログインや再認証、通知、画面の分かりにくさ、兄弟姉妹の識別、アクセス集中時の動作について不満を示す意見が複数見られました。

アプリレビューは利用者個人の投稿であり、原因や利用環境まで確認された情報ではありません。一件の強い不満だけで判断するのではなく、同じ内容が繰り返し挙がっているかを見る方が参考になります。評価件数と平均点は変わるため、検討時には最新の状態を確かめてください。

アプリの点数だけで校務支援機能までは評価できない

App Storeで評価されるのは、主に保護者や児童生徒が使うスマートフォンアプリです。通知、ログイン、掲示板、欠席連絡の使いやすさは分かりますが、教職員向けの成績管理、学籍、保健、帳票、権限設定、年度更新までは見えません。

そのため、保護者向けアプリと学校側の校務支援機能は別々に試す方が、実態をつかみやすくなります。平均評価が低いからといって校務機能まで否定するのは早計です。反対に、学校側で業務が効率化した事例があっても、保護者の操作負担を軽く考えるべきではありません

デモは職種ごとに実際の操作を試す

デモをシステム担当者だけで見ると、日常業務のつまずきを見落としがちです。管理者、教務主任、担任、養護教諭、事務職員、児童生徒、保護者が、それぞれ普段に近い操作を試すと、立場ごとの使いにくさが分かります。

説明を聞くだけで終わらせず、次の操作は実際に手を動かして試します。

  • 成績の入力、修正、帳票への出力
  • 保護者から届いた欠席連絡が出欠へ反映されるまで
  • 管理者、教職員、保護者ごとの画面と閲覧権限
  • 通知、掲示板、アンケートの見つけやすさ
  • 兄弟姉妹の切り替え、パスワード再設定
  • スマートフォンとパソコンの表示、問い合わせ先の分かりやすさ

自校で使っている帳票や、一日の業務を想定したシナリオを持ち込むと、画面の見やすさだけでなく、作業のつながりまで比べられます。

ツムギノのセキュリティと障害時の備え

ツムギノでは、児童生徒の成績、出欠、保健、保護者情報を扱います。認証を取得しているかだけでなく、誰がどの情報を見られるのか、システムが止まったときにどう連絡を続けるのか、契約終了後にデータを取り出せるのかまで考えておきたいサービスです。

認証と公開情報から対策の内容を知る

ツムギノは、ASPICが運営するクラウドサービスの安全性、信頼性に関する情報開示認定を受けています。認定番号は0254-2109、認定日は2021年9月30日です。テクマトリックスは、情報セキュリティのISO 27001と、クラウドセキュリティのISO 27017も取得しています。

2026年4月23日には、APPLICの校務支援システム向けクラウド基盤要件への適合宣言も公開されました。認証や適合宣言は、どのような管理体制を整えているかを知る手掛かりになります。ただし、事故が起きないことを保証するものではありません。対象範囲と契約上の責任分担は、認証とは別に契約書で確かめます。

権限設定と認証方法は学校側の運用も重要

教育DXサービスマップでは、利用者ごとに参照できる画面と操作を細かく設定できるとされています。GoogleとMicrosoft 365のアカウントによるシングルサインオンに対応し、多要素認証はオプションで選べます。

多要素認証とは、パスワードに加えて、認証アプリなど別の方法でも本人確認をする仕組みです。管理者だけに付けるのか、校外から利用する教職員にも広げるのかで、費用と日々の操作は変わります。

校長、一般教職員、養護教諭、事務職員、非常勤教員、保護者、児童生徒では、必要な権限が異なります。閲覧、編集、出力、削除をどこまで認めるのかに加え、異動、退職、卒業、転校の際に誰がアカウントを止めるのかも決めておきます。

稼働実績だけでなく、止まったときの連絡手段も決めておく

ASPICが2025年8月27日に公開した情報では、2023年4月1日から2025年3月31日までの稼働率は100%で、同期間までにサービス停止事故はなかったとされています。バックアップは1日1回、7世代を保存し、1分以内の間隔で監視、障害時は原則10分以内に通知する内容です。

SLAも用意されています。SLAとは、稼働率や対応時間など、サービス品質について事業者と利用者が取り決める基準です。過去の稼働率が100%でも、将来の無停止を約束するものではありません。計画停止の扱い、復旧までの目標時間、どの時点のデータまで戻せるかを契約書で確かめます。

2026年6月3日には、神戸市立の複数校がツムギノの不具合を案内し、欠席連絡の受付を電話や学校サイトへ切り替えました。公開情報だけでは原因や影響範囲までは分かりませんが、アプリが使えない日にどう連絡を受けるかを、あらかじめ決めておく重要性は明確です。

契約終了後にデータを取り出せるかも確かめる

ASPICの開示では、契約終了後、一定期間が経過した後に保存データを削除するとされています。ただし、その期間や、学校へ返却されるデータ形式までは明記されていません。

学籍、成績、出欠、保健、帳票、活動記録、添付ファイルを、いつまで、どの形式で取り出せるのか。出力費用や次のシステムへの移行支援、バックアップ上の削除時期を契約前に聞いておけば、終了時の手戻りを減らせます。直前になって確認すると、移行作業の時間が足りなくなるおそれがあります。

導入前に確かめたい4つのこと

製品デモでは新しい機能に目が向きますが、導入後の負担を大きく左右するのは、独自帳票、データ移行、保護者登録、サポートです。見積もりを取る前に、この4点を具体的にしておくと、追加費用や認識のずれを減らせます。

独自帳票と成績ルールは実物で試す

ツムギノで公開されているカスタマイズ範囲は、マスタ、表示、ラベル、一覧列、アクセス制限、データ参照制限などです。独自の成績計算、複数段階の承認、コース別帳票、追試、単位認定は、デモや見積もりで個別に確かめます。

通知表、指導要録、成績会議資料、承認書類は、実物をデモに持ち込みます。標準機能でそのまま使えるもの、設定変更で対応できるもの、追加開発が必要なものを分ければ、費用と導入後の保守が見えやすくなります。現在の運用をすべて残す案だけでなく、標準機能に合わせて簡素化する案も比べてみてください。

過年度データは移行するものと残すものを分ける

教育DXサービスマップでは、転出入や進学時に、学籍情報や指導要録をほかの校務支援システムへ引き継げるとされています。ただし、現在使っている製品からツムギノへ、過年度データをどこまで移せるかは別の話です。

学籍、成績、出欠、履修、保健、指導記録、進路、過年度帳票、卒業生、外字、添付ファイル、保護者アカウントを洗い出し、ツムギノへ移すもの、閲覧用に残すもの、廃棄するものに分けます。

本番前にはテスト移行を行い、件数や合計値、代表的な生徒データ、帳票を照合します。移行できるという回答だけでなく、誰がデータを整え、何回試し、不一致を誰が直すのかまで決めておくと、直前の手戻りを減らせます。

保護者登録と問い合わせ対応まで準備する

保護者向け機能を使うには、学校コード、メールアドレス、子どもIDなどを使った登録が必要になる場合があります。案内を配っただけで、すべての家庭が迷わず登録できるとは限りません。

登録期限、未登録家庭への再案内、兄弟姉妹がいる場合の方法、パスワード忘れ、機種変更、外国語での案内、スマートフォンを使えない家庭への代替手段を準備します。問い合わせを学校が受けるのか、提供会社の窓口へ案内できるのかによって、担当者の負担は大きく変わります

研修とサポートは繁忙期を想定して比べる

教育DXサービスマップでは、対面とオンラインの研修、電話とメールによるヘルプデスクについて相談できるとされています。ASPICの開示によると、ツムギノサポートデスクの受付は、テクマトリックス営業日の9時から12時、13時から17時30分です。

研修回数、管理者と一般教職員を分けるか、録画や資料を残せるか、追加研修や年度更新支援があるかを比べます。成績処理や年度更新の繁忙期も通常と同じ受付時間なのか、訪問対応には追加費用がかかるのかまで聞いておくと、困ったときの動き方を想像しやすくなります。

ツムギノが向いている学校、他社も比較したい学校

ツムギノは、校務、家庭との連絡、学びの記録をまとめたい学校に合いやすいサービスです。ただし、学校ごとに優先する業務や運用方針は違います。次の表は、相性を考えるための目安としてご覧ください。

向いている可能性がある学校 理由
校務と保護者連絡を一つにまとめたい 成績、出欠、保健と欠席連絡、お知らせを同じ環境で扱える
学びの履歴や探究活動を残したい 活動記録、プロジェクト、フィードバックを蓄積できる
クラウド化を進めたい 校内サーバーの更新や保守、場所の制約を減らしやすい
Google Workspaceを活用している SSO、ドライブ、カレンダー、Classroomとの連携に対応

特に、校務、家庭連絡、学びの記録を別々のサービスで運用し、ID管理や情報の保存先が複雑になっている学校では、一つにまとめる効果を感じやすいでしょう。

独自開発やオンプレミスを重視する学校は他の選択肢も

独自の成績計算、複雑な履修、特殊な帳票を大きく作り込みたい場合は、標準機能と設定変更だけでは足りない可能性があります。個別開発の範囲や費用、納期、バージョン更新時の影響を聞き、フルカスタマイズ型の製品も候補に入れます。

学校内にサーバーを置くことが必須、閉じたネットワークだけで運用したい、校外アクセスを認めないといった条件がある場合も、クラウド型のツムギノとは方針が合いにくくなります。オンプレミス型を含め、提供形態から選び直した方がよいでしょう。

予算を公開価格だけで決めたい学校は早めに見積もりを取る

ツムギノには参考価格がありますが、正式額は個別見積もりです。基本利用料、データ移行、研修、外部連携、帳票設定が加わる可能性があります。予算要求まで時間がない場合は、早い段階で要件をまとめ、複数社へ同じ条件で見積もりを依頼してください。

保護者向けアプリを試せない学校は導入後の負担を見込む

多数の保護者へ一斉導入する前に、通知、ログイン、兄弟姉妹の表示、欠席連絡を試せないと、問い合わせの量や紙との二重運用がどれだけ続くかを予測しにくくなります。App Storeの評価だけで製品全体を決める必要はありませんが、保護者側の操作性は校務機能とは別に確かめるべき項目です。

校務支援システムを比較するときの選び方

ツムギノに魅力を感じても、自校に合うかは他社と同じ条件で比べて初めて分かります。製品資料に書かれた強みを読み比べるだけでなく、学校側から共通の条件を示すと、機能と費用の差が見えやすくなります。

比べる項目 具体的に見る点
対応範囲 校種、学籍、出欠、成績、保健、履修、帳票
独自運用への対応 マスタ、独自計算、帳票、承認、権限
データ移行 過年度データ、外字、添付、テスト回数、契約終了時の出力
保護者連携 欠席連絡、通知、兄弟姉妹、問い合わせ
学習支援 活動記録、探究、教材、課題提出
セキュリティ SSO、多要素認証、ログ、バックアップ、SLA
サポート 研修、受付時間、年度更新、繁忙期の対応
費用 初期、月額、オプション、5年間の総額、データ出力

 

自校の必須条件を先に決める

製品名や知名度から候補を決める前に、今困っていることを具体的な条件へ置き換えます。たとえば、欠席電話を減らしたい、成績の再入力をなくしたい、独自帳票を残したい、保護者の操作性を重視したい、といった形です。

必要な機能は、必須、あると便利、不要の三段階に分けると選びやすくなります。機能数が多い製品より、必須条件を標準機能で満たし、教職員と保護者が無理なく使える製品の方が、導入後の負担を抑えやすくなります。

同じ条件で2社から3社へデモと見積もりを依頼する

候補各社へは、生徒数、校種、利用者数、必要機能、移行データ、独自帳票、外部連携、研修、サポート、契約期間を同じ条件で伝えます。条件が違うままでは、金額も導入期間も公平に比べられません。

デモでも同じシナリオを使います。欠席連絡が出欠へ反映されるまで、成績を入力して帳票を出すまで、保護者が通知を受け取って内容を確認するまでを一連の流れで試すと、画面の見やすさだけでなく、業務が途中で途切れないかも比べられます。

ツムギノだけで決めず、比較表で候補を絞る

ツムギノは、校務支援、学校と家庭の連絡、児童生徒の学びの記録を一つのクラウド環境で扱えるサービスです。その一方で、正式な料金、独自帳票への対応、過年度データの移行、保護者向けアプリの操作性、サポート条件は、学校ごとに確かめなければなりません。

まずは比較表で必須条件を満たす製品を2社から3社に絞り、同じ条件でデモと見積もりを依頼します。ツムギノの強みが自校の課題に合っているかを、機能だけでなく、移行のしやすさや5年間の費用まで含めて比べてください。

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基本情報 Major School System スクールマスターZeus e-教務V3 スクールエンジン BLEND
システックITソリューション
株式会社
ウェルダンシステム株式会社 株式会社エフワン 株式会社システムディ モチベーションワークス
株式会社
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特徴 完全カスタマイズにて個別対応!3分割納品で操作性を確認できる。導入初年度は無償サポート! 誰でも扱える見やすいデザイン。最小限の手間で最大限の仕上がり。 最小限のクリック数で使える優れた操作性パッケージ型で素早い導入。 自治体や教育委員会を中心とした、各校への広域導入と一括管理を実現。 サブスクリプション型の料金設定!フルクラウドで常に最新型へアップデート。
システムのカスタマイズ
完全カスタマイズ型
パッケージ型
※別途見積りで拡張可能
パッケージ型
パッケージ型
※エンタープライズプランのみ

出席管理
学籍情報管理
保護者連携機能
記載なし



即日対応
専属エンジニアによる継続サポート
即日対応可能
ヘルプデスクで即日確認
ヘルプデスクで即日確認
緊急時のみサポートチームが
即日確認
記載なし
納品までの
システム拡張
無料対応
※別途見積り
カスタマイズ不可
カスタマイズ不可
記載なし
導入までの
運用研修
3回
3分割の納品で
現地にて直接報告、運用の指導
※無償
リモートや訪問で説明会を実施
※無償
2回
一般職員向け説明会
管理者向け説明会
※無償
各種研修あり
※別途7万〜10万
記載なし
料金 5年間の
推定総額※
600万円
360万円+60万円×4年
記載なし
記載なし
444万
サーバー・通信設備
・サポート費用

48万4千円
+79万2千円×5年
1,188万円
3,960円×600名×5年
年間保守費用
60万円
※導入後1年間は
保守費0円無償で仕様変更可
記載なし
記載なし
79万2千円
3,960円/生徒1人
初期費用
高校・一貫校:
360~1093万円
※5年で分割払いも可能
※直近3年間における初期費用
※サブスク提供も可能
記載なし
記載なし
小中高:48万4千円
無し
導入校の例 筑波大学附属駒場中高等学校
早稲田中学校・高等学校
東京大学教育学部附属中等教育学校
明誠学院高等学校
関西大倉中学校・高等学校
その他多数
堀越高等学校
暁星小学校
成蹊小学校
浦和学院高等学校
白百合学園小学校
その他多数
記載なし 記載なし 開志学園高等学校
聖徳学園中学校高等学校
その他多数
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※費用はシステムの仕様により大きく変動する場合がございます。あくまで目安としてご利用ください。

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